ISERROR関数とISERR関数は、セルの値がエラーかどうかを判定する関数です。
エラーなら「TRUE」を返し、エラーでなければ「FALSE」を返します。そのため、セルの値を判定し、エラーなら何かの処理をするといったことが可能です。
ISERROR関数の基本的な使い方
対応バージョン:Excel365 2019 2016 2013 2010
ISERROR関数とISERR関数の書式です。
=ISERROR(テストの対象)
=ISERR(テストの対象)
※カッコ内の「テストの対象」を引数といいます。
引数の説明
- 〔テストの対象〕:エラーになっているか調べるセルを指定。数式や関数も指定可能
ISERROR関数とISERR関数の戻り値
エラーの種類 | ISERROR関数 | ISERR関数 |
---|---|---|
#DIV/0! | TRUE | TRUE |
#N/A | TRUE | FALSE |
#NAME? | TRUE | TRUE |
#NULL! | TRUE | TRUE |
#NUM! | TRUE | TRUE |
#REF! | TRUE | TRUE |
#VALUE! | TRUE | TRUE |
ISERR関数は、[テストの対象]の評価結果が「#N/A」以外のエラーの場合に「TRUE(真)」を返し、評価結果が「#N/A」であれば「FALSE(偽)」を返します。
ISERROR関数の使用例
下記のサンプルは、単純な割り算を行っているものです。

=A4/B4
サンプルは、数値1を数値2で割り算し「計算結果」を求める単純な例ですが、数値1と数値2に有効な数値が入力されていれば計算は正しく行われます。
しかし、数値2が「0または空白」の場合は、数値1を「0や空白」で割るため「0や空白で割り算している」というエラー(#DIV/0!)になります。その例が、サンプルの4行目です。
これでも計算結果は正しいので問題はありませんが、エラー表示がされているままだと見た目がよくありません。まして、他の人にも見せるような資料の場合は、エラー箇所を他の文字列などで置き換えた方が良い場合もあります。
そういう場合は、「IF関数」と組合せて、予め計算結果がエラーになると分かる場合は何らかの処理を行い、エラーでなければ通常の処理を行うよう制御します。

=IF(ISERROR(A4/B4),”計算不能”,A4/B4)
関数の説明
- ISERROR関数の引数に計算式(A4/B4)を指定
- IF関数でISERROR関数の戻り値を評価し、TRUE(真の場合)は「計算不能」を表示。FALSE(偽の場合)は「数値1/数値2」を実行
このように、IF関数と組合せてエラーのときは任意の文字列を表示する、もしくは空白を表示するというような処理を追加するだけで、見た目にも分かりやすいものになります。
なお、ISERROR関数の代わりにISERR関数を使用しても同じ結果になります。
ISERROR関数・ISERR関数と同じ分類の関数
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